我間乱 修羅 第196話 「見せしめ」 感想


副管理人の空間歪曲です。
我間乱 修羅 196話の感想です。



渋沢から、天兵へ強い血を組み込むため協力しろと言われ
「俺は誰にも支配されない。己の強さを求めるだけだ」
と断固拒否する姿勢を見せた伊織。


前回、伊織が
「今まで俺の何を見てたんだ」
と切り捨てたように、
少し観察していれば伊織がそんな誘いに乗るような男なのかどうか、
よく分かるはずだと思うんですが、渋沢がどういうつもりなのかは謎。



そもそも本当に参加者を限解天兵の血脈に組み込むつもりなら、
何故、友好的なムードで行かずに攻撃を加えたのかと言う問題もある。
下位の天兵に殺されるようなら必要ない、という事なのかも知れないけれど、
攻撃を止めたからって、じゃあ協力しますね、とはなるわけもないし、
協力しようという気も失せようというもの。


伊織と渋沢がお世辞にも仲良しこよしとは言えない空気を出している所へ
「誰が死ぬかを決めるのは俺だ」
と乱入した忠家。

渋沢は同じ血を引いている忠家を生かしておくと
後に争いの種になると言って排除の構えを見せたため、
忠家と新幕府側も完全に敵対ルートへ一直線。

忠家からしたら渋沢は横から割り込んで来た邪魔者でしかないし、
仇である羅門さん(+誉ちゃん)が同じ勢力となると、生かしておく理由がない。


渋沢は反抗的な参加者には相応の罰が必要だと言い、
伊織への見せしめとして蘭を銃撃するという暴挙に出る。


忠家の真横で脇腹から血を噴き出しながら衝撃で吹き飛ぶ蘭。

即死こそせずに済んだものの、傷は浅くはないようで(そりゃそうだ)
短いながらも伊織と過ごした日々が走馬灯のように脳裏を駆け巡る蘭と、
倒れてしまった蘭の姿に石神井や菊丸君の姿がフラッシュバックする忠家。


二、三人残ればいい。
あとは皆殺しだ

との宣告が下り、第196話が終了したわけですが…………


いやー、渋沢さんやっちゃいましたね、
というのが感想。



はっきり言って、蘭が付き添いとして会場に来る必要は全くと言っていいほどなかったと思います。

ただ、いなかったらいなかったで、長丁場になるであろう三回戦が終わるまで出番が皆無だろうし、
空気ヒロインになるのを防止するために出してるのかと思ってたんですが、
まさかこういう使い方をしてくるとは……
 
 
まず、伊織には逆効果でしかない。
これで萎縮する性格じゃないだろうし、ブチ切れるのはほぼ間違いない。

もしこの場に残っていれば善丸も怒り狂っただろうけど、伊織や忠家に比べ、
流石に力量で劣るであろう善丸が限解天兵相手に冷静さを欠くと、
あまりよろしくない結果になりそうだから負傷退場は結果的に善丸の命を救ったような気がします。

死なないにしても真さんのように剣士生命に影響が出る可能性もあるわけだし。
 
 
 
そして、蘭の負傷が他でもない忠家に余計な刺激を与えたようにしか見えない。

駿河藩邸襲撃の後、心を持たない怪物が人間味を獲得し、
少しずつ内面が変化して行っているような描写がされていた忠家ですが、
面と向かってそれを指摘したのは他でもない蘭。

それもあってか、蘭の存在が忠家の中でも大きくなっていたみたいですね。


今のところ、下級天兵しか斬ってないので忠家には見せ場が来ていないのですが、
このままの流れで行けば渋沢が狙われるのはほぼ間違いないはず。

ただ、いくら忠家が桁違いに強いといっても、標的である渋沢の近くには
羅門さん、現羅、誉が固まっているので突破は易々と行かないはず。

現羅なんかは東条との戦闘が残っている――――といいなぁ(遠い目)


そして地味に気になるのは蘭を撃った天兵の行く末。

本来、銃火器は戦闘においては脅威となるはずですが、
強者にはなぜか通用しないパターンが多く、
あえて銃を使っている彼の未来はあまり明るくない気がする。
 
遠距離攻撃してるような名もなき兵は土龍に処理されて終わる気がするんですが
今のところ土龍も格下とはいえ複数人相手に交戦中なので、すぐには動けないはず。
 
そうなると、例えば傷が癒えた神空あたりが乱入して銃使いの天兵を始末してくれるような展開もあるのだろうか?
 
 
神空と言えば、最近になって単行本の海堂君の敗北者列伝で作者の中丸先生が
海堂君を柳楽さんより上の実力者のつもりで描いてたなんて話もあり、
その海堂君と柳楽さん相手に、2対1で互角以上に戦ってた神空やっぱりおかしいんじゃないの?
と再認識させられた事もあり、無宝流って数人でパワーバランス破壊しすぎなのでは? と思ってたりします。
 
まだ見ぬ特級天兵でも出ないと物足りないので、
四門と対峙してる三人組のリーダー格にちょっと期待してます。
 
 
まだまだ見どころ盛りだくさんの我間乱 修羅。
次回も要注目