我間乱 修羅 第195話 「新幕府」 感想

副管理人の空間歪曲です。
我間乱 修羅 195話の感想です。


渋沢の手により、将軍が殺害された所で終わった前回。


渋沢は徳川家の血を受け継ぎ、限解天兵の先代総長、伊勢雅鷹の子である自分が
次の幕府の長となり、自分と限解天兵による統治を行うという体制を宣言。

少し前までは誰が首謀者か分からないけど、
血統の正当性の問題とかはどうするんだろうと思っていたんですが、
そこに関してはとりあえずクリア出来ている形。


渋沢と羅門さんの言うところによると、限解天兵はより上位の天兵を交配させる仕組みであるものの、
限解天兵の中だけで血が濃くなりすぎてしまう事態を避けるために強い外部の種が必要なんだとか。


渋沢は三回戦出場者の中でも特に我間と伊織の圧倒的な才覚に目を付け、
仮に二人の血が組み込まれれば限解天兵の更なる飛躍がもたらされるのだと確信し、
断れば殺すが協力するなら両者を好待遇で迎え入れると発言。


それに対して伊織は

「お前は今まで俺の何を見て来たんだ?」
「俺は誰の支配も受けない」
「己の強さを求めるだけだ」

と一蹴。


伊織と渋沢の間で一触即発の空気が漂い始めた所に、

「この場で誰が死ぬかを決めるのは俺だ」

と忠家が乱入した所で195話が終了。



忠家からしてみれば、自分が将軍殺して天下を取るつもりだったのに
突如として湧いて出てきた自分の兄弟が横から獲物を奪ってくれたもんだから
目標が綱光から渋沢に変わっただけの話なんですよね。

渋沢には忠家から直接的な恨みを買っていないくらいしか明るい材料がなく、
幕府は譲るので天兵の処遇を改善しろとでも言えば何とか片付きそうだけど、
ここまで来ておいて渋沢がいきなりそんな事を言い出すわけがないし、
忠家の立場から見たら、渋沢はさておいても、石神井の仇である羅門さんを見逃すはずがない上に、
誉が美鳳丸を殺したのを知った日にはそっちもターゲットにされる可能性が高い。

副管理人は誉が好きなので出来れば生存して欲しいと思っているのですが……。


個人的には羅門さんと雅鷹の関係性も少し気になる所。

現在の限解天兵の中で姓を名乗っているのは羅門さんしかいないし、
結婚して夫婦になって子供産むという一般的なプロセス踏まずに
後継者残してる集団だから苗字なんて必要なさそうだし
伊勢姓は限解天兵総長に与えられる称号のようなものなのかな?
と勝手に思ってるんですが、もしも雅鷹と羅門さんが血縁であるなら
身内殺された怒りがある者同士、渋沢と羅門さんが結束するのもより説得力が増す気がします。

客観的に見たら、やってる事は単なる謀反かも知れないが、
渋沢の内には母の仇討ちという側面もあるだろうし、
単に権力を欲した結果の反乱というだけではないはず。

その見方に近いのはどちらかと言えば忠家側になるだろうし。


今回の話では伊織が早々に誘いを断った一方で、我間が何を考えているのかはまだ分からない。
はいそうですか、と従うとは思えないんですが……。

この話の裏では四門が城内で仕事を済ませた天兵と遭遇し、
今にも戦闘が始まりそうな場面だったりもしているんですが、
仮に四門が死んだりするような事があれば我間は絶対に拒否の構えを崩さないだろう。


そもそもの話、参加者を襲撃するのはデメリットの方が大きいようにしか見えないんですよね。
協力させるなら攻撃しない方が圧倒的に心証良かったと思うし、
下位とはいえ貴重な限解天兵の構成員に余計な犠牲を出さなくて済んだはず。


羅門さんも渋沢もまだまだ何か隠していそうな気がするので今後の展開に注目したい