はやて×ブレード #32 「バカ・アフター・バカ」

 
 
 
玲一ざまぁ!!!
 
 
 
あ、どうも空間歪曲です。
今月のはやて×ブレードのお時間です。
 
 
 
ひつぎ会長に負け、罰ゲームとして譲られた天地学園の権利書。
それを差し出しても結局、望む結果は得られなかった。
 
 
だが、それでも。
だからこそ、しがらみから開放されて吹っ切れた表情は清々しかった。
 
今まで厳しい表情だったり疲れたような表情だったりで、楽しそうな顔なんて殆ど見せなかった玲だが、今月号はいい表情するようになったと思った。
 
 
 
流麗さんに親父さんどうだった? と訊かれ
 
「忘れた!!! 次に会うのは今際の際だな!」
 
と決別を宣言。
 
 
はじめっから、そこに無いのに
貰えるかもしれないって、いつまでも見上げてんのヤメだ

 
 
望み通りにならないのならば渡す義理も無いと言わんばかりに天地の権利書をちゃっかり回収し、代わりにはやてから受け取ったファミマリ仮面のマスクーーというかコンビニの袋を鞄に放り込んで家を後にする玲。
 
 
そして紗枝。
車を降りて徒歩で帰ろうとしていた所で玲と遭遇した紗枝と慌てて車から飛び出してきた玲一。

 
玲一「紗枝さん! 何してる。車に戻れ。何度も言わせないでくれ時間が――」
 
一応、呼び捨てじゃなく紗枝さん、と読んではいるけど命令口調がウザイなコイツ、と思っていたら――
 
 
どうぞ構わず行って下さい。
玲一さんは選ばれた人。私には重過ぎて支えられそうにありません。
要するに――
 
 
ママとでも一緒に寝とけ。この小便小僧
 
 
 
玲一ざまぁ!!!!
 
待っていたよ、この瞬間を。
 
ねえねえ、紗枝にこんな風に拒絶される展開、欠片も予想してなかったみたいだけど今どんな気持ち?
ねえどんな気持ち?

 
 
言い放った瞬間の紗枝の笑顔が最高だね。
「なぜだ、紗枝さん」とか泣いてる玲一を見るのは別の意味で最高だね、本当に。
 
先週あれだけウザい空気出してたから余計に爽快感を覚える。
 
名も無き運転手さんが
「解らんのなら坊っちゃまは阿呆です」
とかバッサリ切り捨ててるのが地味に面白い。
 
 
父親と玲一をそれぞれ吹っ切った二人は
 
また最初から
 
だと新たに決意し、学園に戻るのだった。
 
 
 
そして新学期。
 
 
「お引っ越しやめました(キリッ)」
 
と宣言したひつぎ会長に対し、まあ会長だしね、ともはや悟りの境地に達しつつある生徒一同。
玲に向かって敗者敗者と連呼し、罰ゲーム放棄に対する新しい罰の執行をすごく嬉しそうに宣言するひつぎ会長。
 
 
それに並行して剣待生に向けた星奪りのルール改正の発案と、それに伴った制服の変更が明らかになる。
そして残り1勝でAランクに到達するはやてと綾那。
 
そう、お忘れかも知れないが、はやての目的はお世話になったたんぽぽ園の借金を返済する事。
それを終えた後に待ち受けているのが対ゆかり。
 
 
星奪りの規定がどうなろうと刀の軌道は紙一重にも変わらないわよ。
必ず私が地の星を討つ
 
 
と言い残すゆかりに対し
 
 
……そーね。
たぶんそれよりも疾く、私が地の星を奪るけど
 
 
と、地面の蟻に向かって一生懸命、言う綾那。
まだ吹っ切れないか。
 
たぶん、ゆかりとの星奪りが終わっても吹っ切れないだろうな。
何故ならば、傷がはっきり残ってるから。
 
自分のせいで生涯、残るであろう深い傷を負わせてしまったというのは誰でも後悔するものだろう。
 
ましてや綾那はまだ十代半ば。
人生経験を積んだ大人であれば折り合いをつけて行けるかも知れないが人生経験の足りない綾那では恐らくまだそれが難しいだろう。
 
 
それに引き換えはやては、バカに見えて刃友の在り様について自分の中で確固たるものを持っているし、たんぽぽ園の借金が返済できれば問題は殆ど残っていないだろう。
 
はやてに関して問題になるとすればナギの存在と、父親の存在だろうか。
 
 
今、気付いたけど、もし将来的にはやて・綾那ペアが頂上戦やったら、はやてってひつぎ会長と戦うんだよな。
 
…………無理ゲーすぎる