ストライクウィッチーズ2 第6話 「空より高く」 感想


ストライクウィッチース2 第6話の感想です。
従来よりかなり遅くなりました。
申し訳ありません。




新たなネウロイロマーニャに向けて進行を開始。
全長三万メートルという今までと桁違いのサイズなのはまだいい。
何故ならネウロイはコアさえ破壊すればいいのだから。



だが、問題はその肝心のコアがネウロイの一番、上。高度にして三万メートルの地点にあるという事。

ストライカーユニットでは高度一万メートルが限界で、とてもじゃないがコアまで届かない。
そこで用意されたのがロケットブースター。
とは言っても、ロケットブースターは魔力の消費量が激しいため、長時間の使用は不可能なので、そう簡単に高度三万メートルまで上がれるわけではない。
プランとしては攻撃要員を他のメンバーで途中まで輸送する形になる。






シャーリー「しかし三万メートルも上空って事は空気もないよな」
ルッキーニ「え、空気ないの?」
エーリカ「じゃあ喋っても聞こえないね」
シャーリー「お、かもな」
ルッキーニ「えー、聞こえないの!?」


おい、君達、緊張感を――いや、この三人には言うだけ無駄か。








三万メートルは人類の限界を超えた未知の領域だと緊張感を滲ませるミーナ中佐。


坂本さん「だが、我々はウィッチだ。ウィッチに不可能はない!!



出たよ、不可能はない発言。
坂本さんが言うと根性論にしか聞こえないから困る……





さて、そんなネウロイを撃破する役として白羽の矢が立ったのはサーニャだった。
瞬時に広範囲へ攻撃できるサーニャのロケットランチャー(フリーガーハマーと言うらしいが専門的知識がないのでよく分かりません。ごめんなさい)が的確なのだとか。

サーニャが行くと聞いて自分も行くと名乗りを上げるエイラ。





坂本さん「ふむ。時にエイラ、お前シールドを張ったことはあるのか?」
エイラ「シールド? 自慢じゃないけど私は実戦でシールドを張ったことなんて一度もないんだ」
坂本さん「なら無理だ」
エイラ「うん、無理だな。…………え!?」


コントかよ!


エイラは慌ててシールドを張れないわけではないと釈明するが、実戦で使ったことはないんだろう、と訊かれ、何故か誇らしげに肯定したもんだから不適格に。





今回の作戦ではブースターを使用して三万メートルまで上昇し、さらに極限環境下での生命維持と攻撃で多量に魔力を使用するため、サーニャには自分の身を守る余裕がない。
だからシールドを張れる人間も必要なんだとか。
シールド張ったら空気のない上空でも活動できるのか。
地味に万能だな。







防御要員として上がったのはメンバーの中で最も強力なシールドを貼れる芳佳。
だが納得行かないのはエイラ。
エイラが実戦でシールドを使ったことがないのは固有魔法の未来予知でビームの軌道を事前予測して確実に回避しているからであって、使えないわけではないのだが、命の危機もある作戦では言い訳にはならないのだろう。







自分でなく芳佳がサーニャを守る役割なのが気に入らないのか、ペリーヌに協力を要請してシールドを実戦でも張れるよう特訓するエイラ。
サーニャ役のペリーヌを自分の後方に配置してリーネに狙撃してもらう方法を選択するが、リーネの狙撃をエイラはあっさり回避し、慌てたペリーヌが自分でシールドを張る形に。
ペイント弾とか使えばいいのに何故か実弾で特訓する三人に誰かツッコミ入れろよ、とか思ったが、それ以上に怖かったのはリーネが思いっきりヘッドショット狙ってた事。

録画とかした人は確認してください。
銃弾はペリーヌの顔面でシールドに阻まれてます。


リーネちゃん、恐ろしい子……!!





結局、エイラはペリーヌでは本気になれず、特訓は失敗に終わる。
シールドは張れないんだと言うエイラに対してサーニャは諦めたらダメだと諭すが、エイラは


「だったら最初から(シールドを展開)出来る宮藤に守ってもらえばいいだろ!!」


サーニャに八つ当たりしてしまう。
サーニャは手にした枕をエイラに投げつけ、そのまま部屋を飛び出して行ってしまう。
この枕、前回、エイラが芳佳に買出しを頼んだ品で、その後、エイラからサーニャへプレゼントされたものなのだろう。
今回サーニャは冒頭からずっと抱いていた事からも大事にしているのが分かる。

それを投げつけるのだから、よっぽど怒っていたのだろう。








そのまま迎えた出撃当日。
成層圏の寒さ対策にとリーネがジンジャーティーを皆に振舞う。
だが、飲んだメンバーは笑顔でおかわりを催促するミーナ中佐を除いて全員、絶句。

坂本さんも

「薬だと思えばどうという事はない」

などとお茶に対する感想とは思えない一言を発するほど。
確か第一期でも同じような事あったな。
あの時は肝油だったか。

皆に振舞っておいてちゃっかり自分だけ飲んでないリーネちゃん鬼畜すぎる……








そして迫る出撃の時。


高度三万メートルに到達する方法は以下のようになった。
一番上に芳佳とサーニャ
それを支える形でリーネ、ルッキーニ、エイラ、ペリーヌ。
さらにその下に坂本さん、ミーナ中佐、シャーリー、トゥルーデ、エーリカを配置。
イメージしにくい人は組体操のタワーを想像してください。




まず坂本さんを筆頭にした五人が限界高度まで上昇して離脱。
そこからリーネ達四人がブースターで二万メートルまで上昇してこれまた離脱。
最後に芳佳とサーニャがブースターに点火し、三万(正確には三万三千三百三十三)メートルまで上昇してネウロイを撃破するというもの。








高度二万メートルまで到達し第二班が離脱するその瞬間、サーニャとエイラの視線が交錯。
その瞬間、エイラの心に激情の渦が吹き荒れる。



「私がサーニャを守るんだ!!」



加速してサーニャに追いつこうとするエイラだが、既に二万メートルまで上昇するのに魔力を使い、とても追いつけそうにない。
そんな時、エイラの手を掴んだのは芳佳だった。
魔力で急加速し、エイラをサーニャの元まで届ける芳佳。
本来ならば三万メートルまで上昇する分の魔力を使い、エイラをサーニャに託した芳佳は満足そうに二人を見守って離脱。


これまでギャグ的な方向で目立たない時があった芳佳だが、今回は最高の引き立て役だったと言えるだろう。




サーニャとエイラの唄う挿入歌をバックに三万メートルまで上昇した二人。
月をバックにそれを迎え撃つネウロイ
ビームが容赦なく二人を襲う。

だが、サーニャを守るために全力で展開されたエイラのシールドはビームを完全に防ぎ切る。
実戦では初めのシールド展開であっても、サーニャを守りたい”という強い意識がそれを可能としたのだ。
ビームが止んだ瞬間、砲火を上げるフリーガーファウスト



砕け散ったネウロイの破片が舞う成層圏で素直に和解の気持ちを伝え合う二人。
そして目に入ったのは故郷の山々。


「このまま、あの山の向こうまで飛んでいこうか?」
サーニャに問われ、
「私はサーニャと一緒なら何処へだって行ける」
と返すエイラ。


ネウロイさえいなければそれでも良かったのかも知れない。
だが、自分達の戦いはまだ終わっていない。




今の私達には帰る所があるもの



サーニャの言葉と共に、二人は仲間達のところへ帰って行くのだった……。







うむ、いい最終回だった。










え? まだ続くの?
ですよねー。




ただ、仮にストライクウィッチーズと言う作品がエイラとサーニャを主人公とする物語であったならば、最終回でも問題ない回だったと思う。
恐らくこうして文章で書くより実際に見ていただいた方が完成度の高さは伝わると思うので、気になった方はDVDとかを買って下さい。
あ、言っとくけど回し者ではありませんよ?







無料配信されていたニコニコ動画のコメントでも
“神回”
という声が多かった。
確かに今まで見たストライクウィッチーズ2のエピソードでは一番、良かったのではないだろうか。





あと、今回の放送を見て思った事が一つ。

稀に「エイラーニャ」というエイラ×サーニャを現す略記がある。
この二人の関係は一見するとエイラが大人しいサーニャを引っ張っているように見受けられるのだが、その実、今回のようにエイラの方がサーニャに対して弱くなる部分があり、実はサーニャ×エイラなのではないか、というどうでもいい事を思った。



ただ、エイラのサーニャを守るという意識は本物だ。
サーニャを守りたい為に力を出せるというのは古今東西における主人公とヒロインの関係に通じるものがある。
サーニャに対する想い、という点で、エイラはウィッチ隊の中で一番、強いと言ってもいいのではなかろうか。




ヒロインに対する想いの深さと言う点では水無月すう先生の「私の救世主さま」の主人公である真弥を挙げることができるだろうか。
世界を崩壊に導こうとするヒロイン。さらにヒロインが自身を殺そうとしていても彼女を愛しているから殺せない、と言い切れる真弥は他の作品の誰よりも強いキャラクターだといえるだろう。


私の救世主さまは一番、好きな漫画なので機会があったら記事を書きたいと思う。
今回は割愛させていただきます。





さて、予想外に遅くなったが、次からはまた放送された週に感想を載せられるようにしたい。
どうか暖かく見守っていただければ幸いです。