ストライクウィッチーズ2 第10話 「500 overs」 感想


ストライクウィッチース2 第10話の感想です。
更新が相変わらず遅いですが、残り数回。
何とか頑張っていきたいと思います。





早朝、愛刀を携え、海を眺める坂本さん。
海に向けて放たれた烈風斬はモーゼの十戒もかくやと言わんばかりに海を二つに断ち割るほどの高威力。
だが、険しい表情で海を睨んだ坂本さんは表情を歪めて膝をついてしまう。
 
「やはり……避けられぬか」
 
苦しげに呟く坂本さん。
恐らくは烈風斬を放つ事すらままならないほどに魔力が減退しているのだろう。
年齢的にはそろそろ魔力が尽きる頃。
坂本さんと一歳違いのミーナ中佐にその兆候が(現時点で)見受けられないのが個人的には幸いである。
 
 
 
 
そんなある日、軍上層部との折衝を終えて帰還したミーナ中佐と共に本拠地を一人のウィッチが訪れる。
輸送機から颯爽と飛び降りて着地したその人物を見て、トゥルーデが嫌悪感を隠そうともせずに吐き捨てる。
 
マルセイユ! 何しに来た? お前はアフリカにいるはずだろう」
「(無視)おお、久しぶりだな、ハルトマン!」
 
トゥルーデを華麗にスルーしてエーリカに駆け寄るウィッチ――ハンナ・ユスティーナ・マルセイユは、ひとしきりエーリカと再会を喜んだ後、ようやくトゥルーデに向き直る。 
一見、親しげに握手を交わしながらも不敵な笑みを浮かべて相対する二人を見て
 
「あのカッコいい人、バルクホルンさんの友達なのかなぁ?」
 
と観察眼ゼロの感想を述べる芳佳と
 
(面倒なのが来たなぁ)
 
と胸中で呟くエーリカ。
 
 
 
 
マルセイユはミーナ中佐やトゥルーデ、エーリカと同じくカールスラント出身のウィッチで階級は大尉。
200機撃墜を誇るエースでもある上に容姿端麗でスタイル抜群となかなかスペックの高い人物。
 
今回、軍上層部の命令で、ネウロイ撃破作戦に参加するため来訪したらしい。
マルタ島ネウロイが築いた防壁へ潜水艦で海中を突破して突入する作戦手順だが、潜水艦から射出可能なのはわずか二名。
 
出撃メンバーはマルセイユとトゥルーデの二名に決まったかと思われたのだが、エーリカと二人で出撃するものだと思っていたトゥルーデはこれに反発。
 
それに対し、トゥルーデの実力では力不足だと発言し、エーリカを見据えるマルセイユ
それに苛立ちを隠そうともせず、作戦会議中であるにも関わらずミーナ中佐の制止もどこ吹く風で睨みあう二人。
 
 
トゥルーデ「カールスラント防衛線の頃から、お前の上官を上官とも思わない、その態度……!! 変わってないな!」
マルセイユ「フン! 今は同じ階級だ!!」
 
 
ミーナ中佐の再度の制止も聞かずに魔力全開で掴み合いに発展する二人。
だが、両者の力は拮抗。
力の反発でひび割れ、陥没する床と両者を球状に取り囲む魔力と周囲に吹き荒れるエネルギーの余波
 
おかしいな、ストライクウィッチーズはいつからドラゴンボールになったんだろう……。
それはさておいて、エーリカがマルセイユと出撃する旨を了承する事でその場を何とか収める事に成功する。
 
 
 
 
出撃に備えて二人で実戦訓練を行う二人だが、急ごしらえのコンビなので呼吸がなかなか合わない。
そればかりか、何を思ったのかマルセイユが飛行中、突如としてエーリカに銃を向ける。
それに対して
 
うが〜、や〜ら〜れ〜た〜
 
と下手くそ&わざとらしい演技をし始めるエーリカ。
エーリカ可愛いじゃないか。
 
 
 
 
だが、訓練中、味方に銃を向けるのは軍規違反であり、マルセイユとエーリカは出撃まで意思疎通を兼ねて同じ部屋に押し込められる事に。
エーリカからすればいい迷惑だな。
 
 
エーリカ「ハンナのせいで怒られちゃったじゃないか……」
マルセイユ「はは。やっぱりミーナは怖いな」
エーリカ「本気で怒ったらもっと怖いんだぞ」
 
 
処罰を受けても気にした様子のないマルセイユだが、ふと真面目な顔になり、どうして戦わないのかとエーリカに問う。
エーリカの実力なら回避も反撃も出来たはずだと。
戦場で勝利し続け、最強で在る事を至上とするマルセイユはかつてカールスラントにいた頃、唯一、戦績において五分だったエーリカとの決着をつける事を望んでいた。
 
それに対して面倒くさいと切り捨てて全く取り合わないエーリカ。
同じトップエースでも価値観が違うんだな。
 
 
 
その後も訓練やら食事やらでマルセイユはひたすらエーリカに勝ちをアピールするものの、エーリカはマイペースにどこ吹く風。
最初はまた癖のあるキャラが来たものだと思ったが、実に分かりやすいキャラだ。
 
 
ちなみにマルセイユはエーリカにこだわっているものの、他に負ける事も気に入らない様子。
脱衣所で胸の大きさをシャーリーと競い合う一面があったのがその証拠。
 
巨乳を前に目を輝かせる芳佳に対して、リーネの呆れた視線が印象的な一幕でした。
 
 

  
そんなある日、トゥルーデが妹クリスのためにマルセイユのサインを欲しがっていると知ったエーリカはマルセイユにサインを頼むが、元よりサインをしない主義のマルセイユはこれを拒否。
だが、エーリカはクリスの事をよく知っているだけに引き下がらない。
 
「あんなシスコンのクソ石頭に書いてやるサインはない、ねっ!」
と吐き捨てて色紙代わりの写真を天井へ放り投げるマルセイユだが、この態度がエーリカに火をつける。
 
「おい、ハンナ。トゥルーデをバカにすんな!」
 
珍しく怒った表情を浮かべ、強い口調のエーリカに普段と違うものを感じ取ったマルセイユはこれがエーリカのポイントだと悟る。
  
 
「だったら私と勝負しろ。勝ったらいくらでもサインしてやる」
 
よくあるパターンだが、大事な作戦を勝負の対象にするなよ……。
 
 
 
 
そして始まるネウロイの防壁突破作戦。 
予定通りに進み、エーリカとマルセイユは防壁内に突入後、攻撃を開始。
40機もの小型ネウロイを殲滅し、コアを破壊していとも簡単に防壁を消滅させる。
 
 
 
最終的に両者の撃墜数は共に20で引き分け。
白黒つけないと済まない性格のマルセイユと、クリスのためにサインが必要なエーリカは実弾の応酬を繰り広げて戦闘を開始。
 
実弾とは言っても両者はウィッチ。
シールドを張ればどうという事はない。
よって勝負はシールドを先に張った方、あるいは先に弾切れになった方が負けになる。
 
 
だが、両者共に200以上の撃墜数を誇るトップエースであり、飛行技術は並大抵のものではない。
常人には真似のできない高等技術の応酬が続けられた結果、両者共に弾切れで再度、引き分けに終わったのだった。
 
 
 
 
後日、自室には散らかった部屋を片付けるエーリカの姿があった。
普段、トゥルーデに片付けろと口うるさく言われても面倒くさがって片付けようとしないエーリカだが、サインを貰えなかった事に責任を感じている様子。
そんなエーリカの気持ちを嬉しく思うトゥルーデだった。
普段、口うるさく言うのも愛情の裏返しだもんな。
まあ、そんなエーリカの殊勝な態度も長続きしなかったのだが。
 
 
そして、作戦が終わったため基地を後にするマルセイユ
飛行機に飛び乗る直前、律儀にサインした写真をミーナ中佐に手渡すあたり、なんだかんだでいい人でした。
 
 
 
 
 


さて、次回、いよいよネウロイとの最終決戦が幕を開けるらしい。
無論、最終的にはネウロイを殲滅して解決するのだろうが、そこまでどんな障害が待ち受けるのか。
慎重に動向を見て行きたい