アンフェア the answer 感想

 
 
 
※ネタバレを大量に含みます。閲覧は自己責任でお願いします
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
アンフェア the answerを見たので感想でも書こうと思います。
上にもあるようにネタバレを大量に含むので注意。
 
 
 
映画の感想は初めてで、勝手が分からないので、今回は各キャラクターごとにスポットライトを当てる形で感想を書いて行きます。
 
 
 
 
 
・あらすじ
 
 
 
警察病院占拠事件(前作劇場版)から四年。
何故か北海道に飛ばされていた雪平。
東京にいた頃とは違い、殺人事件など年に一度あるかないかの土地。
 
 
 
雪平が無為に過ごしていたその頃、東京で全身に釘を撃ち込まれた死体が次々に発見される。
「ネイルガン殺人事件」と名付けられた猟奇的な連続殺人。
 
そして第三の事件の容疑者として指名手配されたのは、あろうことか雪平の元夫、佐藤だった。
雪平の前に姿を見せた佐藤は警察の内部機密が詰まったUSBを手渡し、無実を訴えた上で
 
「事件の容疑者が次の被害者になっている。次に殺されるのは自分だ」
 
と前置きし、ほとぼりが冷めるまで海外で身を潜めておくと言い残し、その場を後にする。
 
 
 
翌日、自宅のドアを開けた雪平は同僚である一条達から新たな「ネイルガン殺人事件」の犠牲者が出たと知らされる。
そして現場から雪平の指紋が出たと告げる一条。
 
反射的に飛び出そうとした雪平を拘束する同僚達。
 
 
逮捕され、取り調べを受ける雪平の元へ、今回の事件を担当しているエリート検事・村上が現れる。
 
自分に罪を着せた「何者か」の目的がUSBに入った機密情報だと知った雪平は自ら犯人を突き止めるべく村上を人質に警察署を脱走するのだった
 
 
 
 
 
 
・雪平
 
これまで描かれた娘に対する愛情と葛藤がない分、悩む事が少なくなったように思えたが、今作のとある事件(後述)がきっかけで新たな悩みを抱える事に。
アンフェアが面白いのは単なる刑事物ではなく、キャラクターとの不器用な関係を深く描いている部分ではなかろうか。
 
結城(後述)の家に侵入した時、
 
襲い掛かる結城→ブラックアウト→血の跡を残しながら引きずられる雪平
 
でまさかの雪平死亡かと思って少しばかり焦りました
 
 
 
 
・一条
 
公開直後のドラマSPで顔見せだけはした一条。
 
アンフェアの例に漏れず、「こいつ実は黒幕なんじゃないの?」と思ってたら本当に黒幕だったよ その1。
死んだと思ってたらちゃっかり生きてたし。
 
でも、ラストで雪平の敵に回ったのか、そう見せかけて実は手を組んでるのか判断できない意味深な笑みを浮かべていたのが気になる。
副管理人は見事なまでにスタッフに上手く乗せられてますね。
 
 
 
・村上
 
「こいつ実は黒幕なんじゃないの?」と思ってたら本当に黒幕だったよ その2。
鑑賞終了後、近くの座席にいた女性二人連れが
 
「結局、協力してる人が犯人なんだよね」
 
と言っていたが、まったくもってその通りだと言わざるを得ない。
 
 
最初は何だか任務に忠実そうで面倒くさいタイプが来たと思っていたら人質に。
かと思いきや実は協力者という印象の二転三転が忙しかった。
 
一条も含めて登場キャラを多少なりとも怪しいという目で見てかかってたので途中、USB受け取ろうとする場面では
「ん? やっぱりこいつ犯人かな?」
と疑惑を深めた。
 
ただ、一条に比べると、最後の最後にヘマやらかしたおかげで噛ませ犬っぽさが残った可哀想なキャラ
 
 
 
・佐藤
 
最後に回そうと思ったけど、上でもネタバレ注意って書いてるからいいよね。
 
 
今回、まさかの死亡を遂げた佐藤。
雪平の元・夫というポジションは過去にも色々と重要なシーンで提示され、不器用な夫婦仲というのも演出としてかなり良かった。
 
それだけに次は俺が殺される番だ、と言った舌の根も乾かぬうちから殺されるとは予想外。
 
「佐藤の死体が上がった」
というのも実は犯人を捕らえるための罠だろ? などと思ってたから本当に死んでて驚いた。
 
 
いや、まあ過去に
 
安藤が犯人
蓮見の裏切り
安本さん黒幕&爆死
 
をやらかしたアンフェアならこういう展開がいつ起きてもおかしくなかったんだが……

 
 
・山路
 
ドラマSPでは活躍したからか、少々、出番が少なかった山路。
それだけに普段より影が薄かったのが残念。
 
そろそろ犯人でもおかしくなさそうだと思ってたが、何事もなかった。
 
ただ、今後のシリーズが出た際に何かある可能性は捨てきれない
 
 
 
・結城
 
基本、暗がりでの登場。
蜘蛛(タランチュラ?)に餌やったり、肉を包丁でぶつ切りにしていたりと不気味さも随一。
殆ど喋らないのもそれに拍車をかけていた。
 
結城の家の薄暗さと何が起こるか分からない不気味さはホラー映画じみていて良かった。
あれは暗い劇場内で見るからこそだろう。
 
 
ただ、今までどちらかというと普通人が犯人の傾向が強かったのに対し、
結城は死体の写真のコレクションや昆虫の標本等、偏執的とも言える一面が強調されていたのが興味深かった。
 
それだけに最後の最後で雪平と手を組むとは予想してなかったのでスタッフにはいい意味で裏切られた
 
 
 
・小久保
 
ドラマSPでは「山路君」「山路君」と繰り返し、小物臭が半端なかった小久保。
劇場版ではまだマシだったが影は薄めだったが良くも悪くもそこまで
 
会議で薫ちゃんが挙手して発言求めた時に嫌そうに許可出してたのが何だか笑えた。

 
 
 
・薫ちゃん
 
今作も薫ちゃんは相変わらず。
 
しかも捜査会議中、いつものように「私の見解によりますと――」と勝手に喋り出すのかと思いきや、
わざわざ挙手して許可求めてまで事件の解説を開始するあたり、性質が良いのか悪いのか……。
 
雪平逮捕の知らせを受け、スキー用品一式担いで北海道行こうとする姿には劇場内で小さな笑いが起きていた。
 
 
だが、ラスト数分。
まさかの村上サイドだった事が発覚。
薫ちゃんは何だかんだで雪平の味方でいてくれると思っていたのだが……。
 
ただ、薫ちゃんの知識があればUSBが一定条件で爆発するくらい予測できた気がするし一条同様、本当に敵なのか疑惑が残った
 
 
 
 
 
・まとめ
 
最終的に一条と薫ちゃんが本当に裏切ってたのかどうか。
そこが最大の謎だった。
 
安本さんと薫ちゃんは最初期から雪平の理解者というポジションだったが、
安本さんはY’sファイルの一件で犯人側(と言っても立場的には裏切ったという表現していいか微妙なライン)で爆死。
 
残った薫ちゃんまで実は犯人と協力してました、じゃ雪平が可哀想なので薫ちゃんくらいは最後の良心的な立場にあってもらいたい。
 
 
 
何にせよ、「全ての謎が明らかに」とのキャッチコピーに反して新たな謎が提示されたので今後の展開に注目したい