ハヤテのごとく! 第316話 「もうお前一歩も動くな」

 
うっかり副管理人が寝落ちしたため今週は一日遅れでお届けします。
 
 
冒頭、咲夜から届けられた現金一億円を前に固まるワタルとサキさん。
本来ならば銀行振り込みになるであろう大金が送られてきたのは
 
自分が借りた金の重みを通帳の数字でなく現物で見ておけ
 
と言う咲夜の考えあってのもの。
 
 
 
これは、この店を担保に借りたおれの金の全て……。
おれの未来を決める命そのもの……。
 
失わないように、大事にしなきゃな

 
 
ワタル少年は固く誓った。
 
そこへ登場するハヤテ。
 
これは酷いとはまさにこの事。
お忘れの方もいるだろうが、ハヤテはかつて100万円を紆余曲折を経て、あっという間に失った事がある。
1億だろうが何だろうが失う可能性は充分にある。
 
 
銀行へ預けようとするワタルに対し、「いい事考えた」と言わんばかりの表情で
 
「だったら僕お供しますよ」
 
と明るく切り出すハヤテに対し
 
「断固拒否する!!」
 
と当然の反応を返すワタル君。
 
 
「別に人として信用してないわけじゃないが金を失う事に関しては右に出る者がいない」
 
と言われ、ハヤテは反論しようとして言葉に詰まる。
 
 
借金のせいで家族全員行方不明。
兄貴とかホントどこいったんだよ
僕が関わったせいでアーたんもなんか散々な感じに
 
ていうか、あれだけお金を持っていたお嬢様が
現在僕のせいで貧乏アパート暮らしとか……

 
 
 
自分が貧乏神なんじゃないかと涙するハヤテを慰めるサキさん優しいな。
そしてこの流れで副管理人が思ったのは厄災の元凶はハヤテでなくハヤテのクズそのものの両親ではないかという事。
 
ハヤテがアテネから受け取った指輪を質屋に売り払ったのは誰か?
ハヤテの両親である。
 
借金のカタにハヤテをヤクザに売り払ったのは誰か?
これもハヤテの両親である。
 
 
ハヤテの両親がアテネの指輪を売らなければロイヤル・ガーデンでの幼少期の出会いは黄金の輝きのままでい続けられかも知れない。
 
ハヤテの両親が借金を作ってハヤテに押し付けなければナギを誘拐しようなどとハヤテは考えなかっただろう。

 
ハヤテの両親さえいなければ、現在の状況にはならなかった。
未だにハヤテの両親は再登場していないが、副管理人はいずれ最大の山場の一つとして登場するのではないかと見ている。
 
最初の頃はどこからともなく三千院家でハヤテが働いている事を知ってそれを利用しようとするのだと思っていたのだが、それはナギの遺産相続権喪失でなくなった。
となると、次の標的になりそうなのはアテネだろうか?
 
 
まあ、そんな憶測はさておき、流れはハヤテが貧乏神ではないと証明するため銀行までお金を預けに行くという話に。
道中、ハヤテが何も起こりませんよ、と言った途端、ワタルにタックルするアルマゲドン(文の犬)。
 
畑先生はこういう読者が忘れてそうなキャラクターを突発的に出すタイミングが素晴らしい。
 
 
文が影薄いってのに、その馬鹿犬なんて何話か前に出たばかりでも影薄くなって当然と言うべきか。
 
そして一億円の入ったアタッシェケースをくわえて走り去るアルマゲドンを追うワタルとサキさん。
自分は本当に貧乏神なんじゃないかと悩むハヤテを残して……。
 
 
 
以前、推測したようにハヤテは作中における時間経過が遅いのでルカ編の山場を迎えるには時間がかかると思っていた。
しばらくはワタル起業編(仮)が進むのだろうか?
 
ただ、何週使おうが作中では1日経過するだけなので、現実世界でナギとルカの対峙がさらに遠くなるという問題を抱えているのだが……