ハヤテのごとく! 第306話 「金髪幼女にはデフォルトでついてるオプションです」

 
 
 
ある休日。
朝10時まで爆睡したアテネは太陽の光を浴びて体内時計をリセットすべく縁側へ出るが暖かな陽射しに睡魔を誘発され二度寝
 
 
ハヤテに起こされた途端、
 
「に、二度寝などしていませんわ!!」

などと訊かれてもいないのに反論したり、
 
「朝食はないのですか!? 朝食は!! 私、朝は何か甘いパンとか食べたいですわ!!」
 
とデフォルメ顔で怒ってみたりとマスコット的な可愛さをアピールするアテネに対し、
 
縦ロールそっくりだからチョココロネ
 
などとアホなボケをかまして殴られるハヤテ。
 
ナギに対しては目上という意識あるけど、アテネに対しては対等な目線で接するからこそ、こういうボケができるんだろうね。
 
 
 
なんだかんだと文句を言いつつ、チョココロネを食べようとするアテネの前に
 
しろい おおきないぬが あらわれた!!
 
悲鳴を聞いて即座に駆けつけたハヤテが見たのは白い大型犬に押し倒されるアテネ
獣かn――いや、なんでもない。
 
 
ハヤテはアテネなら犬くらいどうにか出来るんじゃないかと軽く振るが、アテネの表情は暗い。
本人が言うには今のアテネは「天王洲アテネ」の力と記憶を封じられた子供の姿だとの事。
ハヤテを頼ったのも「天王洲アテネ」がハヤテを一番信頼していたからで、10年前の記憶もないそうな。
 
なんとも複雑だな。
アテネの記憶が戻った時に今、ムラサキノヤカタにいる記憶が残るのか、とか色々と気になる所も多いが徐々に明らかになるのだろう。
 
 
 
聞き分けがよく見えて何だかんだでバカなその犬が迷子の犬だと知って街に出る二人と一匹。
犬に歩き方を一生懸命に躾けながら歩くアテネを微笑ましく見守るハヤテ。
 
 
かと思ったらわずか数ページで飼い主――文と再会する犬(アルマゲドン)。
この娘、久しぶりに見たな。
 
あまりに出番なさ過ぎて、ああいたな、とか思ってる人いるかもね。
 
 
 
飼い主が見つかって安堵しつつ、少し淋しそうなアテネに最後の別れを惜しむかのような態度を示すアルマゲドン
 
文「アルマゲドンもあなたの事が大好きみたいですね」
 
うん、拾った動物の飼い主が見つかってお別れがちょっと切ないパターンはよくあるよね。
今回もそれ同様、いい話で――
 
 
 
文「だって、あなたのその髪型が、アルマゲドンの大好物『チョココロネ』にそっくりだから」
 
 
 
そんなオチかよ!!!
次のコマでアテネドリル――じゃなくて縦ロールを嘗め回して唾液まみれにするアルマゲドン
こいつは結局、飼い主同様バカだったか。
シリアス展開だと思った? ご覧の有様だよ!!!
 
 
 

その夜。
月明かりの下で佇むアテネにハヤテは眠れないなら一緒に寝ましょうか? と声をかける。
 
(力と記憶がないという事は――この子は知らない場所でただ一人――迷子になってる普通の少女だ)
 
アテネは子供の頃もハヤテと一緒に眠っていたが、その記憶なくても心細さを埋めれるのかも知れない。
それだけハヤテの存在がアテネにとって(記憶がなくても)大きいという事なのだろう。
 
 
 
海外旅行編でハヤテとアテネは互いの選択の結果として、別れを経験したが、未だに互いの中での存在は大きい。
メインヒロインがナギと言われているのだが、現時点でも恋愛模様においてナギのイベントは皆無に等しい。
仮に恋愛模様的な部分においてナギを主軸にするならば、アテネの存在をどう処理するのかが今後の課題になって来るだろう。
 
まあ、そのあたりは、まだまだ先の話になるんだろうけれど、いつか来る山場に期待しよう