ハヤテのごとく! 第315話 「それでも好きだから困る」

 
 
 
今週のハヤテはヒナギクさんメインです。
 
ヒナギクさんメインです!!

 
 
 
ルカに抱きつかれるハヤテを見てヒナギクさんは思った。
 
ああ、どうして私は……この人の事が好きなんだろう……?
ほれた方が負けとは言え……夜、家の庭先で……
 
女装して
 
女の子と抱きあっているこの男の子の事を
どうして自分は好きになってしまったんだろう?

 
 
しかも!
なんでそんなに……似合ってんのよ女装が!!!

 
 
やはり問題は女装なのか。
いや、まあ確かに問題なのかも知れないけど。
 
アテネアテネ
バカは放っておいて行きましょうと厳しい態度。
 
恐らくハヤテにとっては他の誰よりもアテネの視線が一番、辛いに違いない。
 
 
 
翌日。
いつものようにヒナギクさんに朝の挨拶をするが、ヒナギクさんはハヤテに向ける視線、声、雰囲気全てが重苦しい状態。
 
鈍感さに定評のあるハヤテですら何かマズイと悟り、恐る恐る
 
「何か怒ってらっしゃいます?」
 
と訊いたのに対しヒナギクさんの返答は
  
別に? 全然怒ってなんかないわよ。
ハヤテ君が変態的な姿でかわいい女の子と抱きあっててもそんなの……
怒るに値しない事だもの♥

 
というものだった。
しかも恐ろしく綺麗な笑顔で。
 
 
 
されど罪人は竜と踊る」シリーズの主人公ガユスは作中で
 
 
本当に激怒している時、なぜ女性は笑顔を作れるのだろう。
男と女が同じ生物だとはとても信じられない。進化系統樹上の祖先は別だと思う

 
 
と述懐した事があるが、今回のヒナギクさんが浮かべた綺麗な笑顔はまさにその代表例とも言うべきものだった。
 
 
だが、ハヤテの深い事情がある、という言葉に少し冷静になったか、事情を訊こうとするヒナギクさん。
ここでハヤテがありのままに話しておけばよかったのだが、
 
簡単に言うと……性的にやましい事をした
 
とアホな事を言ったばかりに激怒したヒナギクさんに殴り倒されるハヤテ。
主人公の鈍感さと読者の苛立ちとは表裏一体だな、と思った。
ハヤテがちゃんと説明してればなぁ……。
 
 
 
その後、千桜さんからルカがアイドルだと知ったヒナギクさん。
貸されたライブDVDを最初は普通に見ていたものの、一時間後には目を輝かせて見入るヒナギクさん。
この表情の変遷が最高です。
画像でお見せできないのが残念です。
 
 
とりあえず、
 
「またややこしい事に巻き込まれている」
 
と、おおまかに状況を把握したヒナギクさん。
親切に話を聞こうとしたのにここでもハヤテが
 
次に女装する時、ヒナギクさんの服を貸してください!!
胸の辺りとかがピッタリなので
 
 
と禁句を口にしてヒナギクさん大激怒。
 
こうして今週のハヤテはろくでもない終わり方をしたわけだが、まずハヤテに言いたいのが女装を通そうとしているのがダメだということ。
言い出しにくいというのは予期せぬタイミングでの遭遇ないし虎鉄君によって性別発覚するかのどちらかの線が濃厚だと見ている。
その際、ルカがハヤテを男だとは思ってもいない、というのは火種になりかねない
 
 
言い出しにくいという心情もわからなくないが、ハヤテはルカが嘘をつかれるのが嫌いだからと女装を伏せた。
 
だが、最初の邂逅時はルカが一方的に女の子だと勘違いしたわけだし、その点においてハヤテに責任は無い。
ハヤテを女だと思って平然と着替えをしたのも同様である。
 
つまりルカと再会するまではハヤテに非はなかった。
しかし、その後のごまかしはよろしくない。
 
 
辛うじて女だとは口にしていないので厳密には嘘をついていないのだが、状況的には身分を偽っている事になるだろう。
このあたり、ハヤテの鈍感さが悪い方向へ転がってしまった結果だろう。
 
 
……そもそもナギが男の娘だ、などと言ってハヤテに女装させなきゃ良かったような気がするなぁ