ハヤテのごとく! 第301話 「子はかすがいかもしれない。まだかすがってないけど」

 
 
 
ついに連載300回を迎えたハヤテ。
301話で300回なのは1、2話が同時掲載だったからです。
 
 
 
学園内に迷い込んだアテネそっくりの子供がヒナギクさんを“ママ”と呼んだばかりに悪ノリする泉と理沙。
 
理沙「皆の衆ー、ヒナが子供を産んだぞー!」
ヒナギクさん「そもそも私は子供を産んだ事も、子供を産むような行為もした事ないわよ!!」
 
 
 
慌てれば慌てるほど墓穴を掘るだけ、だと普段のヒナギクさんなら気付くのだろうが、事態が事態だけに冷静な判断が出来なかったのだろうか?
 
そもそもヒナギクさんの子供だと言って誰が信じるんだろう、と思った。
雪路ちゃんあたりはアホだから信じそうだが
 
 
 
 
ひとしきり騒いだところで、今度はハヤテを“パパ”と言い出す子供。
 
「そんな……いつの間に僕とヒナギクさんの間に子供が」
 
「もしかしてあの時……」
 
 
 
などと珍しく悪ノリするハヤテに堪忍袋の緒が切れたか、白桜で攻撃を加えるヒナギクさん。
いくら冗談でも、分類によってはセクハラに入る可能性だってあるんだから、怒られて当然だわな。
 
 
 
 
そしてそれを見つめる人物がいた。
 
「あれが天王洲さんの言ってた『白桜』ね」
 
愛歌さんである。
アテネそっくりな子供と何やら密談する愛歌さんは白桜を「力を取り戻すために必要」であり、「言われた通り」ヒナギクさんが所持者だったと発言。
 
 
そんな愛歌さん。少女について
 
・某国の姫
・王家の風習で三ヶ月間親元を離れて修行の旅に出ている
・身分を隠してないと狙われる恐れがある
・決まりで普通の家に住まなくてはならない

 
と説明。
王族(仮)と対峙しても泉達が物怖じしないのは怖いもの知らずというより、彼女達もセレブ的な家の人間だからだろうか。
 
 
 
そしてハヤテは少女が自分の執事をやってくれるなら、と渡して来た指輪を見て確信する。
 
 
かつて自分が愛の証だと言ってアテネに渡した指輪。
それを愛の証だと言って渡して来た眼前の幼い少女は間違いなくアテネであると。
 
 
ハヤテは夢を思い出す。
 
「上手く話を合わせなさい」
 
アテネはそう言っていた。
どうすればいい?
 
幸い、ハヤテはナギ所有のアパートに住んでおり、しかも部屋は余っている。
拍子抜けするくらいに話がまとまり、アテネ(であろう少女)はアリスという名で暮らすことに。
 
 
 
マリアさんは懸念を示すが、ハヤテは自分が世話をするのに加えてヒナギクさんが一緒に住むから安心だと本人がまだ了承していないのに満足げ。
ヒナギクさんがいるのはアリスが母親だと認めた人物が一緒に修行しないとダメだという理由から。
 
 
わりと唐突にアパートにやってきたヒナギクさんだが、ハヤテと――同じ部屋ではないといえ――暮らす事に躊躇してその場から逃走。
それを何の策もないまま追いかけるハヤテ。
 
千桜さんが一緒に暮らしてると知ればそれであっさり解決な気もするんですけどね。
 
 
 
そしてアパートに残ったアリス――もといアテネはナギを見て一つの疑問を投げかける。
 
アテネ「この、昼間っから寝ている子は病気なの?」
マリアさん「ええ、ある意味……」
 
 
マリアさんに吹いた。
 
 
 
 
 
そんなこんなでハヤテは連載を積み重ねて300回目。
恒例のナギの漫画は流石に空気を破壊するからか、なかったが、この前ちょっと出たし、あまり期待してないから別にいいや。
 
 
 
少し思うのはヒナギクさんのタイミングの悪さ。
好きな異性と一つ屋根の下、となれば距離が縮まる可能性の高いビッグイベントの一つ。
 
だが、アテネの存在は大きな障害。
今でもハヤテはアテネが好きなはずだ。
アテネが十年以上もの間、ずっとハヤテの心の中にいた存在。
 
アテネ編でのメインヒロイン的位置も二人の関係性あってこそ。
アテネ編でヒナギクさんが意を決してハヤテに告白しようとしたタイミングでハヤテはアテネが好きだと言った。
 
あの時もヒナギクさんはタイミングが悪すぎた。
 
 

今回、ハヤテとヒナギクさんの距離が縮まるイベントがあったとして、アテネの存在がその効果を薄める可能性は考えられる。
 
こう書くと、まるでアテネが悪いみたいだが、副管理人はハヤテが最終的にアテネを選んでもおかしくないと思ってます。
そりゃ個人的にはヒナギク派なわけで、ヒナギクさんと西沢さんが恋のライバルという構図にも期待している部分が大きい。
 
それでも、アテネのメインヒロイン度合いは無視できない。
アテネ編の導入部分で幼少期の出会いと別れに何話も費やしたのは、それだけアテネハヤテのごとく! という作品において重要キャラだったからだろう。
 
 
ハヤテに対して私の執事になってくれないかと問うた今週のアテネは、
本来の姿では叶わない願いを仮初の形であってもいいから成就しようとした。

副管理人の穿った見方だろうか?
 
 
 
ルカという新たな重要キャラクターが出た段階で、それ以上に重要なキャラクターであるアテネの再登場。
この流れにどういう意図があるのかはまだまだ見えない。
騒ぎが収まったらハヤテの元を去るのか、それとも日本に残るのか。
 
 
そのあたりも含め、アテネの存在がハヤテのストーリーに与える影響は大きいはずだ。
次回以降にも要注目である