ハヤテのごとく! 第309話 「お姉ちゃんという言葉の響きにはロマンがある」

 
 
 
 
扉絵で先週の謎掛けの解答がハヤテだと明らかになったわけだが、
ビデオカメラを確認するハヤテが複雑な表情を浮かべているのが気になる。
 
順当に行けば泉のちょっと痛々しくもある一人芝居を見てコメントしづらい、といったところ。
ただ、場合によっては泉が自分に対して少しだけ好意を抱いていると気付いて――ハヤテは鈍感だからないな。
 
 
 
さて、前置きはこのくらいにして今週のハヤテ。
唐突にマリアさんの入浴シーンという一部の人へ向けたファンサービスが行われる。
 
(ああ、今週はマリアさん回か)
 
と思いきや
 
 
ナギ「まんがのアイディアがまったく出ないのだ」
 
と状況のわりに軽い調子でナギが登場した。
 
まさかいきなり本筋に戻るとは。
ナギ以外にスポットライト当ててた時期が長かったのでちょっと驚いた。
 
それにしても長かったね。
 
 
 
ヒナギクさんに隠し子が発覚したり
 
ハヤテが睡眠時間一時間生活したり
 
みんなでアパートのボイラー破壊してみたり
 
雪路ちゃんの目が足橋先生の生活レベルを実感して¥になったり
 
読者の大半が忘れてそうな文が出たり
 
文が出たにもかかわらず、西沢さんの出番が欠片もなかったり
 
ワタルが咲夜から一億借金したり
 
虎鉄君が家で電車とハヤテの話しかしてないという気持ち悪い事実が発覚したり……

 
 
 
うん、間違ってないよね。
チョイスする所おかしい?

またまたご冗談を
 
 
 
そんなナギの進捗状況を気にかけてやる咲夜だが、ハヤテからナギが千桜さんを頼りにしていると聞き
 
「咲おねーちゃーん」
 
と自分を頼ってくれていた幼少期のナギを少し淋しげに振り返る咲夜。
だが、ナギから役に立たん、と切り捨てられた咲夜は自分が役に立つ事を証明しようとナギの過去作品を手に取る。
 
 
 
咲夜「えっと……この動物はなんでしゃべれんの?」
ハヤテ「五次元世界の魔法生物だからでしょうね」
 
咲夜「こいつらは、なんで出会った瞬間に戦ってるん?」
ハヤテ「時空を越えた宿命のライバルだからですよ」
 
 
 
いかん、真顔で解説できるようになっている時点でハヤテの感覚が麻痺してる……!!
 
 
そんな具合に“なかなか難解”な設定を理解しようと悪戦苦闘する咲夜の元へ伊澄さんが現れる。
理解できないのは、咲夜がつまらない人間だからと語る伊澄さんはナギのまんがが理解できる面白人間にしてあげると宣言。
 
 
まあ、意見は人それぞれでいいとは思うが、ナギの今までに描いた作品を理解する上で必要なのが面白さじゃないのは間違いない。
強いて挙げるなら……厨二度合い?
 
 
 
で、嬉々として変な着ぐるみを咲夜に着せる伊澄さん。
 
咲夜「なぁ伊澄さん、これ面白いんか?」
伊澄さん「ええ、かなり面白いわ(キリッ」
 
面白がってるの伊澄さんだけじゃん!!
 
 
 
その夜。
帰宅したナギは咲夜考えたネタを吟味してもらおうとする。
咲夜の感覚は信用できる、との事。
 
幼少時から自分の描いた物を咲夜にバカにされ続けていたナギ。
連載開始から長い間、自分の作品を理解できない方がダメだと言う狭い視野しか持てていなかった。
だが、今のナギは自分がどれだけ荒唐無稽な作品を生み出していたか理解している。
 
 
「私がまんがだと思っていたものは……落書きだった」
 
 
という、あのイベントがあり、ナギの目が醒めたからこその事。
それだけあのイベントは少なくともナギの創作活動にスポットライトを向ける上で重要だった。
 
そんな、今のナギからすれば咲夜の評価こそが常識的な判断基準、という事なのだろう。
二次創作でなくオリジナルで行くなら余計にそれが必要になって来るだろう。
 
 
 
 
いざ本格始動、となった次の話でまたサイドストーリーに走る可能性もあるが、残りは三週間。
いかに作品内時間の進みの遅さが保証されているハヤテであっても、創作活動、という点であまり時間の余裕はないだろう。
 
 
悪戦苦闘したナギが何を生み出し、物語がどう変遷して行くのか。
そのあたりに今後も注目していきたい