ハヤテが男だったと知って、仕事が手につかないルカ。
だが、何があろうと仕事の時は仕事に集中するのがプロであり、個々人の事情を差し挟むのは論外。
マネージャーさんから叱責され、独りで次の現場へと向かうルカの脳裏をよぎるのは過去。
両親が自分に借金を押し付けた日からルカはもう泣かない、誰も信じないと決めた。
辛い事もショックなことも山ほどあった。
ルカは己の心を鋼で閉ざそうとした。
だが、脳裏をよぎる別の光景。
それはイベントで自分の同人誌を面白いと言ってくれた千桜さん。
それは信じてもいいかと言った自分に力強く返したハヤテ。
「ハヤテ君……」
ルカが思わず横断歩道で足を止めた所へ突っ込んでくる大型トラック。
あわや事故どころか即死しかねない勢いだったが、すんでの所で助けに入るハヤテ。
少々、スマートとは言い難い形での再会となったが、ようやく面と向かって謝罪できたハヤテ。
ルカ「あなたの事を勝手に勘違いして言いづらかったんでしょ? こちらこそ、ごめんなさい」
ハヤテ「そんな事ないですよ!! 僕がもっと早く男だと名乗り出れば良かったんですよ! 悪いのは全部、僕です」
ルカ「うん。まあ私もその通りだとは思うんだけどね」
ハヤテ「ええ!? そこは全肯定!?」
いや、全くもってその通りだけど、これには笑った。
そして和解の条件としてルカが提示したのは
「いつか、私のお願いを一つだけ叶えて欲しい」
という事だった。
ハヤテが即座に了承するとルカは自分から言っておきながら無理難題を吹っかけると強調し始める。
それに対し、命に代えても叶えてみせるとはっきり宣言するハヤテ。
最後にルカは問いかけた。
「もうウソつかない?」
と。
ハヤテの答えは当然、はい! という力強いもの。
こうしてハヤテとルカは和解した。
正直、ルカのウソつかれるのが嫌い、というのがナギとルカの対立構造を生じさせる要因になるんじゃないかと睨んでいたのは完全に外れた。
そもそもルカ編開始時の
ナギ(ルカのやつ……!!!)
この部分が対立構造から来るものなのか現時点では全く不明なのだが……
とりあえず、ハヤテとルカのトラブルは一段落したので、次号からはナギの同人誌関連になると予測。
即売会へ向けて、進展するストーリーに注目したい