ハヤテのごとく! 第288話 「チャレンジ13歳」

 
 
今週のハヤテのごとくのレビューをお届けします。
 
 
新キャラ、法仙夜空の登場により、にわかにシリアス度合いを増した前回。
一体、どんな展開になるのか……!!
 
 
 
 
 
と思いきや、今回、焦点になったのは何とナギの漫画関連だった。
夜空はまた忘れた頃に出るのだろうか。
 
 
 
 
アパートを手に入れたものの、未だに入居者が千桜さんしかしない現状を再認識するナギはプランB――もとい家賃収入では厳しいという結論に至る。
ちなみにプランAは株とFXだそうだが、この際、どうでもいいだろう。
 
そして発動を早めようとナギが判断したプランBの次に用意されたプランC。
それはプロのまんが家になって収入を得るというもの。
とは言っても、今までナギは新人賞に応募しては落選を繰り返している。
 
ナギも多少なりとも自覚しているのか、今回は漫画を持ち込みする方向で動く模様。
 
 
 
 
ただ、ナギの作品は読者の皆さんがご存知のように、出来が酷い。
ハヤテは遠まわしに大丈夫かと訊くがナギは自信満々。
 
 
「なんていうか傑作の予感がするのだ。これはいけるっていう予感をビンビンと感じているのだ」
 
 
嗚呼…………こりゃ、ダメだな。






そんなある日、いつものように喫茶店でバイトしていた所へ、以前登場した事もある漫画家、足橋先生が再登場。
 
 
ハヤテは持ち込みに行く前に見せてはどうかとナギに打診するが、超売れっ子漫画家にそんな事をしてもらうのは気が引けるナギ。
まあ、当然だな。
 
しかしここで普段、漫画を読まないため、足橋先生の凄さを全く理解していない西沢さんがナギの漫画を見てもらえないか、と気軽に提案。
それをあっさり快諾し、仕事場に遊びに来いと言う足橋先生。
 
 
 
ハヤテ「でも、いいんですか? その……ご迷惑とかでは」 
足橋先生「ははっ。大丈夫、大丈夫。それにさ、将来のライバルがどんなまんがを描くのが興味あるし、なにより――

 
先生は、女子高生や幼女が大好きだからね
 
 
 
 
全員、ドン引きでした。
 
 
 
 
 
 
まあ、それはさておき、翌日、自信作を完成させて先生宅を訪問するナギ。
事前にナギはハヤテに漫画を見せてみるが、例によって目を逸らして渋い顔をするハヤテ。
 
「まぁいい。ハヤテにはわからなくても、この傑作の良さは、足橋先生には伝わるのだ」
 
などと強気な態度をしておきながら、いざ訪問となると流石に緊張するナギ。
無理もないな。
 
西沢さんなどはマンションの上等さに気付いてようやく足橋先生が凄いと気付くが、マンションの値段を気にしているあたり、完全に野次馬状態。
まあ西沢さんらしいとも言えるだろう。
 
 
 
 
 
 
 
今週、待ちに待ったナギの漫画関連の話が動きを見せた。
個人的にはナギが酷評を受けて挫折を覚えた上で、ちゃんとした作品を描けるようになる、という成長が描かれて欲しいところ。
そうなればまだマシなのだが、現在のナギは上記の台詞を見ても分かるように
 
「自分の漫画の良さが理解されないだけだ」
という態度を頑なに崩そうとしない。
プライドが高いので
 
「自分の作品が色々とダメだ」
とは思っていないのだろう。
 
 
以前、何かで述べたが、ナギのダメな点としては、技術面云々よりも、
厨二的な要素を詰め込んで満足した結果、プロットや展開に整合性のない作品である事
と、
漫画に限らず大量の名作と呼べるであろう作品に触れているのにそれが反映されていない事
が挙げられるだろう。
 
 

流石にプロの漫画家から指摘を受ければ、自分の作品がダメだと認識せざるを得なくなるだろうが、問題は足橋先生が気を利かせて酷評を避けたり、妙に感性に触れて高評価した場合である。
そうなった場合、
「プロに認められた」
などとナギが増長するのは明白である。
 
 
また、逆に酷評を受けて

「プロでも私の良さは分からない」
と考えてしまった場合はもうどうしようもない。
 
 
 

落としどころとしては的確に指摘、批評を受けて落ち込み、千桜さんあたりからまず同人誌でも書けばいいんじゃないか、と告げられる流れだろうか。
ルカは即売会関連のキャラだと思われる描写がされているので、その流れなら自然とルカも出しやすいだろう。
 
少なくとも畑先生自身が並々ならぬ苦労を重ねて漫画家になったにもかかわらず、ナギが現実を見ない盲目的ともいえる目標を立てている点は興味深い。
 
 
ナギの漫画を描く上での成長イベントとなるかどうか。
次週以降、特に期待したい所である