新米女神の勇者たち 完結してみての感想

 
副管理人の空間歪曲です。
今回は新米女神の勇者達シリーズの感想です。
 
 

ソード・ワールド2.0リプレイ 新米女神の勇者たち(11) (富士見ドラゴン・ブック)

ソード・ワールド2.0リプレイ 新米女神の勇者たち(11) (富士見ドラゴン・ブック)

 
 
ソード・ワールドRPG2.0リプレイである“新米女神の勇者達”シリーズがついに完結しました。
 
ソード・ワールドRPGって何だろう、と思う方は各自調べてみてください。
ソード・ワールドRPGはTRPGと呼ばれる分野では最大手なので知らない人はTRPGそのものを知らない可能性もあります。
今は2.0ですが、初代だとロードス島戦記クリスタニア魔法戦士リウイなどでその一端に触れた事のある方もいると思います。
ちなみに副管理人はリプレイ&ファンタジア文庫ソード・ワールドノベル両方を嗜んではいますが実際のプレイ経験はありません。
 
 
 
で、今回、感動のクライマックスを迎えたわけですが、一番テンション上がったのはソラの復帰だった。
ニゲラとイスミーが加入した時、
 
(あれ? 新キャラ追加? でも七人パーティは多いんじゃないか?)
 
と思って蓋を開けてみたらソラ(ついでに挙げるとムーテスも)がいなくなって、ショックを受けた。
以来、新巻が出る度に
 
「今回こそ、ソラ帰って来るよね!?」
 
と希望を抱いては絶望するという事を繰り返し続け、途中でソラじゃなくてムーテスが合流したあたりでは一瞬ではあるが
 

 
こんな心境でした。
さらに途中でソラが登場した時は今度こそ復帰だと思ってたのに帰って来なくて
 

 
こんな有様だった。
 
何だか最終巻の話なのにソラの事しか書いてないので話題を変えましょう。
 
 
 
最後まで通しての感想としてはよく11巻も続いたな、という事。
かつてスチャラカ冒険隊や第二部パーティにバブリーズあたりは続いても4巻くらいというのが常識だった。
 
へっぽこーずやぺらぺらーずになって長くなる傾向はあったものの、ワルツや猫の手も巻数は少なかった。
 
 
これは長期化によりキャラクターが成長しすぎる事に対する懸念やマンネリ化を警戒しての処置だと思われるが、それでも11巻という一大シリーズになったのは、ぞんざい勇者団の人気を物語っているだろう。
 
 
成長に関しては11巻開始時でジークがファイター11、エアがプリースト11、途中加入のソラがソーサラー11である。
長年、親しんだだけにやはりラクシアよりフォーセリアが浮かびやすい空間歪曲は最大15と理解していても、11レベルが超英雄の領域に映って仕方が無い。
勿論、ジークはベルドに及ばないし、エアは大ニースほどの威厳が無いし、ソラはウォートほどの存在ではないだろう。
 
 
 
 
各キャラクターについて書いてみる。
 
 
ジー
 
パーティのリーダーポジションとして最初から最後まで首尾一貫していただろう。
フラグの乱立度合いとルーに対する嫁発言も見ていて楽しかったし、メッシュに対する態度が良いんだか酷いんだか判別しづらいのも面白かった。
 
途中でフェアリーテイマーを唐突に伸ばし始めた印象があったけれど、最後には7レベルに到達して十分な戦力だった。
終戦は偽アレンをパジャリガーに倒されて見せ場ないのかと危惧したが、最後はちゃんとアレン倒して決める所をきっちり決めてくれたので一安心。
でもって強力な妖精魔法向けの剣も手に入り、いつか別のリプレイで15レベルになったジークの名前が聴けるかも知れないのが楽しみでならない
 
 
 
メッシュ
 
最初はへっぽこパーティのヒースポジションを髣髴とさせるキャラではあったが、ジークやエアとの掛け合いは秀逸の一言に尽きる。
スカウトとしては失敗する印象が強く、指輪もやたらとパリンパリン割りまくってたが、戦闘時は凄まじい強さだった印象が強い。
 
途中、パジャリガーが出現したり死亡によって記憶が飛んだりと美味しい(?)イベントにも事欠かなかったのが見ていて飽きなかった
 
 
 
エア
 
最初から最後までルーフェリアの神官というポジションが揺らがなかった。
同時にソラの姉という立ち位置も。
 
最初は妹に過保護な姉として。
途中からはルーの登場でルーフェリアのプリーストとしての一面が遺憾なく発揮された。
 
最初から最後までツッコミ役に終始してた気がするのである意味、一番疲れるポジションだったのかもしれない
 
 
 
ニゲラ
 
途中参加だったが、武器が武器だけにキャラクターが薄い印象はなかった。
技能が技能だけにお金が掛かる子だったし、父親周りで振り回されてるのは可哀想だったけど見ている分には楽しかった。
 
たぶんツッコミ役だったのだろうけど、口調が口調だけにエアに比べてツッコミ入れる側と言う印象が薄かった気がする
 
 
 
イスミー
 
ニゲラと同じく途中参加だったイスミー。
タビットという種族に茶色のカラーリングにシューターという特徴だったのだが、カッコ良かったのは最初だけ。
 
主にシフェナ周りになってからボロが出始め、株が下がりっぱなしだった。
おまけにシフェナの尋問ではニゲラやメッシュにいい所をことごとく持って行かれて哀れですらあった。
 
途中、オクタンに懐かれてたが、一読者としては
「お前オクタンとシフェナどっちが大事なんだよ」
と思ったり。
 
でもって最後にはシフェナがニゲラに仕えるフラグ立ってたし、イジられキャラとしては最高だった
 
 
 
ムーテス
 
最初に途中参加したムーテス君。
最初はNPCだったが加入してからは商売人としての一面と“かばう”を使っての壁として奮戦。
 
離脱後はシナリオの展開上、扱いが酷い事になってたが、それ以上にボケ役として最高だったイメージしかない。
 
商魂たくましい一面は最終巻でも最大限に発揮され、読んでいる側としてもツッコミ入れずにはいられないほど。
途中、デスサイズとミスリルプレートという印象しかなかったりした時期もあったがそれはそれ
 
 
 
ソラ
 
○○なの。という口調からか、あるいはルーをルーちゃんと気さくに呼ぶところからか、マイペースなキャラクターという印象が強かったソラ。
 
最初はエアからニート呼ばわりされてみたりして、ツッコミ役なのかツッコミ入れられる役なのかよく分からないまま、ナイトメアとしての悲壮感などどこ吹く風。
途中、過去の恋人の存在が出てみたり、離脱後もあちこちで騒動の種になったり、投人機でルーを攫われてみたりとイベントに事欠かなかった。
 
長らく離脱してたのはソラ役のプレイヤーさんの仕事の都合らしいので仕方なかったが、長らく待っただけに最終話での復帰は嬉しかった。
 
ルーを攫われた責任を感じて髪を切ったり、穢れをあえて残したりとお気楽マイペースなだけではない所もあって、最後まで好印象だった
副管理人は最後まで読んで、やっぱりソラ好きだな、と再認識した
 
 
 
 
こうしてざっと書いただけでも色々ある。11巻は本当に長かった。
個人的にはもうちょっとエンディング長くても良かった気がするけど、終わる時にはあっさり終わるのも“ぞんざい勇者団”らしくていいと思った。
 
今後はファンタジア文庫の方からノベルが刊行されて行けば御の字だと思う。
長いだけにもっともっと読みたいと思う気持ちは強いが、今は素直に感謝の意を表したい。
 
こんなにも面白いリプレイを届けてくれたGMの秋田みやびさんとプレイヤーの皆さん、お疲れ様でした!!