千桜さんに会うためアパートを訪れたルカと偶然にも再会した(女装姿の)ハヤテ。
ルカ「なんで、何も言わずにいなくなっちゃうのよぉ……!!」
ハヤテ「す、すみません……」
ルカ「ダメ。許さない」
などという一幕もありつつ、改めて言葉を交わす二人。
その過程でお礼がしたいと言うルカに対して彼女の歌を希望したハヤテはルカと共にカラオケへ向かう。
一方、こちらは買い物帰りのマリアさん。
どうやら以前、ハヤテと来て以来、カラオケが秘かな趣味になった模様。
(さすが私……!! やれば一人でもできますわ!)
と自負するマリアさんだが、やった事と言えば単なる入店時の手続き。
まあ、意外な所で常識に欠けていたりするマリアさんだからこそ、
こういう一般人にはおなじみの過程が一人で出来ることに対しても自信が持てたりするんだろう。
同時刻。
ルカの歌唱力の高さを改めて認識するハヤテ。
だが、それもそのはず。
彼女の両親は小さな芸能事務所を経営しており、幼い頃から歌やダンスを習ってきたという。
そして、その両親が残した借金がルカに降りかかったのは読者のよく知るところだろう。
両親に似てすぐ人を信じて、嘘を見抜けないルカにウソをつかれるのが苦手だと告げられるハヤテ。
現在のハヤテはどうだろう。
女装と言うのは本来の性別を偽っているに等しい。
無論、ハヤテがルカを騙そうとして女装しているわけではないし、強要されたものではある。
ルカがハヤテの本来の性別を知った時にどうリアクションするかで今後の展開が大きく変わってくるだろう。
強制されたと理解して笑い話で終わるか、
あるいは騙された、と感じたルカに拒絶されるか。
ありがちなのは通りすがりの虎徹君から性別バレが生じる流れだろうか。
そういう趣味の人、と(ある意味)好意的に解釈されればいいのだが、ルカと初対面時にハヤテが女装していた点からして火種を仕込んでおいた可能性は高いと思う。
そして、ドア越しにマリアさんとバッチリ目が合ってしまうハヤテ。
「ああ、なんかよくわからないけど、大ピンチだな」――って思った
ハヤテもその危険感知能力を恋愛の機微を察する方向に向ければいいのにさ、と思った副管理人であった